不眠による肝臓への影響

ねこ

「自分はお酒を飲まないから肝臓は健康なはず」「不眠と肝臓は関係ないでしょ?」と思っている方は多いと思います。

一般的に肝臓が悪くなるのはお酒をたくさん飲む人というイメージがありますよね。

しかし、不眠はじわじわと肝臓に悪影響を与えるのです。

どのようなダメージがあるのかの説明をしていきます。ですがその前に、肝臓にはどんな役割があるかご存じですか?

肝臓には大きく分けて4つの働きがあります。

・代謝機能

運ばれてきた栄養を、体に必要なエネルギーへ変えます。

・有害物質の解毒と分解

アルコールやアンモニア、薬を無毒化します。

・胆汁の合成と分泌

血中コレステロール値を調整したり、脂質の消化・吸収を助けます。

・エネルギーの貯蔵

脳の主要なエネルギーであるブドウ糖を蓄えます。

どれも健康を維持するには欠かせないもので、機能が低下すると私たちの生命は危うくなってしまうのです。

では不眠によって肝臓がダメージを受けると、これらの機能にどんな影響があるのでしょうか。

エネルギーが作れない、有害物質を解毒できなくなるので体が疲れやすくなります。

また、脂質の消化・吸収がうまくできなくなり中性脂肪が増加します。

肝臓に脂肪が増える脂肪肝。これは30代~50代の男性の約20%以上、50代後半の女性の約15%前後がかかっている病気です。

しかしこの段階で肝臓が悪いかもしれないと気づく人はほとんどいないのでさらに症状が進んでしまいます。

ひどくなると肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する恐れがあるのです。

・肝炎

肝臓の細胞が破壊される病気。症状は発熱、倦怠感、咽頭痛、頭痛、黄疸、褐色尿、嘔吐、食欲不振など多岐にわたります。

・肝硬変

初期症状は体のだるさ、かゆみ。ひどくなると黄疸、腹水、出血などがみられます。

・肝がん

初期症状はないことが多く、ひどくなると腹痛があらわれます。早期発見が重要。

このように肝臓は、非常にダメージを受けているのが実感しにくい臓器で早期発見が難しいです。

そのため気づいたときには取り返しのつかない状態になっていることも多々あります。

また「最近だるいな」と感じても、睡眠不足のだるさなのか肝臓が悪いがゆえのだるさなのか見分けるのは非常に難しいでしょう。

肝臓の機能が落ちると日常生活に大きな支障をきたすことが分かるかと思います。肝臓を疲れさせないためにもしっかり睡眠をとっておきたいところです。

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